ドミノ・ピザ、サイゼリヤ、松屋… 「空白県」秋田に初出店続々

 人口減少が進み、飲食チェーン店の空白県になることが多い秋田県に初出店が相次いでいる。待ちに待った出店にインターネット上では「ようやく秋田にキター!」といった県民の熱い声が上がる。進出企業は広い駐車場を整備したり、車でのアクセスの良さを考慮した立地にしたりするなど地域の事情に合わせた工夫で顧客獲得を目指す。
(秋田総局・三浦夏子)

秋田県内1号店でポーズを取るオーボーン執行役員(右)ら

 「長い道のりだったが、ようやく秋田に店を出せた。皆さん、お待たせしてすみません」。11月末、宅配ピザチェーン「ドミノ・ピザ ジャパン」のベン・オーボーン執行役員は、県内1号店となる秋田仁井田店(秋田市)の内覧会で笑顔を見せた。

 全国856店舗目、都道府県では46番目となる。同社は2033年までに2000店舗への拡大を目指しており、今月8日には島根県にも出店して全国進出を達成する。

 秋田仁井田店は19台分の広い駐車場や首都圏の店舗には少ないイートインスペースが特徴だ。担当者は「都会に比べ店舗を広く構えることができる。車で訪れた家族連れが店の中でピザを楽しむ姿をイメージした」と狙いを説明する。

 秋田はこれまでも、県内初出店が「全国最後の出店」になることが多く、それだけに期待も大きかった。ともに全国47番目となったステーキ店「いきなり!ステーキ秋田東通店」(18年開店)や生食パン専門店「乃が美はなれ秋田店」(20年開店)のオープン時には行列ができ、にぎわった。

 今月20日、イオンモール秋田(秋田市)に開店するイタリア料理チェーン「サイゼリヤ」も話題となっている。ネットでは「秋田にサイゼが来る!」と歓迎の声とともに「秋田にないのを知らなかった」と驚く意見もある。

 北東北初の店舗で全国34番目。同社の儀間智広報課長は「期待に応えられるような店にしていきたい」と意気込む。

東北道花輪SAの上下線に

 やや変則的な形で出店を果たしたのが牛丼チェーンの「松屋」。今年7月、鹿角市の東北自動車道花輪サービスエリア(SA)の上り線に全国39番目となる秋田県1号店、10月に下り線へ2号店を出した。物流やアクセスなどの面で適地と判断した。

 同社によると、一つのSAで上下線とも店舗があるのは珍しいという。東北で唯一店舗がない青森県との県境に近く、広報担当者は「進出していない地域からも効果的に来店してもらえる場所を選んだ」と語る。

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