北東北の「混浴文化」観光資源に 女性も使いやすい湯治場へ環境省調査

 環境省は青森、岩手、秋田3県の混浴施設がある湯治場と連携し、若い世代や女性、性的マイノリティー(少数者)らが利用しやすい環境を整えるプロジェクトを始めた。数少なくなった混浴施設を貴重な観光資源として位置付け、「混浴文化」を後世に残していくのが狙いだ。

酸ケ湯で湯あみ着を着て混浴する利用者=11月25日

 プロジェクトは同省十和田八幡平国立公園管理事務所(十和田市)が発案。乳頭温泉郷(仙北市)や藤七温泉(八幡平市)など、同公園内に立地する14の湯治場が参加する。11月25日、関係者約30人が青森市の酸ケ湯温泉に集まり、初の意見交換会を開いた。

 温泉マイスターの資格を持つタレント北出恭子さんが講師として参加し、1993年に全国に約800軒あった混浴施設がある温泉宿が約300軒に減っている現状を報告。湯あみ着の着用を義務化した温泉の先行事例を紹介し、「若い女性の利用が増えた。混浴文化を継承するのに有効だ」と強調した。

 同事務所が、酸ケ湯温泉で行った調査結果を紹介し、女性の混浴施設利用者が男性の2割しかなかった状況が示された。試験的に湯あみ着で入浴してもらった人へのアンケートで、男性から「肌に張り付いて気持ち悪い」といった感想が多かったことも報告された。

 同事務所は来年2月まで、酸ケ湯温泉で混浴に対する抵抗感や湯あみ着を着用した入浴の是非などを問うアンケートを引き続き実施。来年度以降は混浴を継承していくためのプロモーション事業に調査結果を反映させる。

 乳頭温泉郷にある鶴の湯温泉の佐藤和志会長は「伝統を守っていくためにどのような策があるか知恵を絞っていきたい」と話した。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る