<いぎなり仙台/一番探すべ!>日本初、女子学生の入学認める「東北帝大」 反対押し切り門戸開放

3人が学んだ校舎跡地に建つ記念碑=仙台市青葉区の東北大片平キャンパス
黒田チカ
丹下ウメ
牧田らく

 「全ての人への教育確保」を掲げる国連の持続可能な開発目標(SDGs)。その1世紀以上前の1913年、東北大前身の東北帝大に日本初の女子学生が誕生した。

 東京、京都に続く帝大として07年に開学したが、学生集めが難航。優秀な学生を集めようと「門戸開放」を掲げた。旧制高卒の男子のみだった受験資格を広げ、当時の文部省の反対を押し切って黒田チカ(29)、丹下ウメ(40)、牧田らく(24)の3人に現在の理学部への入学を許可した。

 東北大史料館の加藤諭准教授(歴史学)は「いずれも師範学校の教員で、戻れる先があったことで3人も大学側も踏み切れた面が大きい」と説明する。

 受け入れ態勢は十分でなかったが、3人とも卒業を果たした。黒田と丹下は研究者となり、牧田は結婚して家庭に入った。その後、女子の入学は途絶えたが、法文学部(当時)が開講した23年に復活し、現在に至る。

 東北大には本年度、大学院生を含め約4700人の女子学生が在籍する。割合は全体の3割弱だが、2割前後にとどまる東大や京大より高いのは先駆者のプライドか。(佐藤素子)

 仙台と周辺にある日本一、日本初、国内唯一。身近にある「一番」を宮城県発行の『みやぎ・仙台日本一!百選』を片手に訪ね歩いた。

[メモ]東北大は2002年に男女共同参画推進のための「東北大学宣言」を採択し、国内の顕著な取り組みを表彰している。日本記念日協会は20年、東北大が日本で初めて女性の入学を許可した8月21日を「女子大生の日」として登録した。

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