「4回転半を決めて優勝を目指す」 羽生、北京五輪に意気込み

全日本選手権の上位選手らによるエキシビションで笑顔を見せる羽生=27日、さいたまスーパーアリーナ(写真映像部・山本武志撮影)

 フィギュアスケートの北京冬季五輪代表最終選考会を兼ねた全日本選手権で2連覇し、代表に選出された羽生結弦(ANA、宮城・東北高出)が一夜明けた27日、オンラインで取材に応じ「(日本代表のジャージーに)腕を通した時、これが五輪だなと思った。五輪は発表会ではなく、勝たないといけない。絶対に勝ちたい」と強い決意をにじませた。

エキシビションで華麗な演技を披露する羽生(山本武志撮影)

「あと1カ月、詰めて詰めて練習する」

 「小さい頃に思い描いた目標は2連覇。僕にとって平昌までが夢舞台だった」。連覇したソチ、平昌大会に比べて、北京大会への熱量は低く、長らく出場への明言を控えてきた。翻意のきっかけはファンの熱意。「ここまで支えてくれた方々の思いに応えたい」。希代のスターは、類いまれなファン思いの人でもある。

 絶対王者といえど、敗北の痛みとは無縁でいられない。「連覇している自分は失うものが大きい」。北京で無残な姿をさらせば、輝かしい戦歴の瑕疵(かし)となる。「平昌よりも負ける確率は高い。今のままでは、勝てないことは分かっている」。勝負事の光と影を知り尽くすだけに、不安が去来する。

 苦難、逆境を力に変えてきた。新たな原動力の向かう先は、やはり前人未到の「クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)」だ。「4回転半を決めたい思いが一番強い。成功した上で優勝を目指す。あと1カ月、詰めて詰めて練習する」

 夢の4回転半ジャンプを「何回も体を(氷上に)打ち付けて、死ににいくようなジャンプ」と形容する。命を賭した過酷な日々に、94年ぶりの冬季五輪3連覇という重圧が加わる。「前回、前々回とは違った強さで、また五輪に臨みたい」。前途の山が険しいほど燃える。目には既に勝負師の光が宿っていた。
(スポーツ部・狭間優作)

エキシビションで華麗な演技を披露する羽生(山本武志撮影)
エキシビションで華麗な演技を披露する羽生(山本武志撮影)
エキシビションで華麗な演技を披露する羽生結弦=さいたまスーパーアリーナ(山本武志撮影)
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