熱いぞ「ボードゲーム」 巣ごもりで再注目、年末年始に盛り上がれ

 オセロやトランプ、すごろくに「人生ゲーム」。子どもの頃、家族や友達と夢中になったボードゲームが、新型コロナウイルス禍の巣ごもり生活を機に注目を集めています。取り扱い店舗やボードゲームカフェも増え、より身近になりました。年末年始に盤(ボード)を囲んで盛り上がりませんか。
(生活文化部・長門紀穂子)

ボードゲームが所狭しと並ぶ店内で接客する山田さん(右)=仙台市若林区のコスモスワン

 仙台市内に3店舗あるボードゲームカフェの一つ、若林区の「コスモスワン」。店内の壁一面に所狭しとボードゲームが並ぶ。約1600種類を用意し、1時間1人200円で利用できる。グループでも1人客同士でも遊べる。販売にも力を入れ、海外のゲームを中心に約700種類を扱う。価格は1000円前後から数万円台と幅広い。

 共同オーナーの山田和益さん(25)によると、主な客は仲間内で遊びにやって来る大学生や、さまざまな種類のゲームを試しに訪れる愛好家。コロナ禍が落ち着きを見せた頃から人出が戻り、最近は週末になると店内の4テーブルが全て埋まるという。

 平日の夜、ゲームを購入しに店を訪れた泉区の会社員中島優人さん(26)は、大学時代から友人と集まりボードゲームを楽しんでいるという。「ゲームごとに工夫を凝らしたルールがあって面白い。みんなで気軽に盛り上がれるのもいい」と話す。

 ボードゲームは数人で行う卓上の遊戯全般を指す。将棋や囲碁をはじめ、カードゲームやダイスゲーム、ブロックを積み重ねるものなど多岐にわたる。

 ボードゲームといえば「人生ゲーム」(タカラトミー)を思い浮かべる人も多いだろう。1968年の発売後、爆発的なヒットとなり、日本のボードゲーム人気に火を付けた。その後、大手メーカーが次々、市場に参入し、オセロなどが誕生した。80年代に任天堂の家庭用テレビゲーム機「ファミコン」が登場すると、子どもたちの関心はデジタルゲームに移行。大衆的な人気は下火になった。

 「ボードゲームに再び注目が集まったのは、東日本大震災がきっかけの一つ」

 こう話すのは、長井市の洞松寺住職でボードゲームジャーナリストの小野卓也さん(48)。ドイツなど本場欧州の取材経験が豊富で、自身も約700種類のゲームを所有する。小野さんは「震災による全国的な自粛ムードと節電意識が高まり、アナログのボードゲームで遊ぶファミリー層や若者が増えた」と見る。

 2015年ごろから首都圏にボードゲームカフェがオープンし、各地に広がった。購入先も、玩具店をはじめ大手書店や家電量販店、通販サイトに広がり、コロナ禍の需要にぴたりとはまった形だ。

 コロナ前までは、洞松寺に宿泊してボードゲームを楽しむ観光ツアーを実施していた小野さん。「ボードゲームは身を寄せ合って何時間も一緒に過ごす遊び。ネットが発達した今の社会では貴重な経験だ。相手の息遣いを感じ、ささいな会話をすることで連帯感や安心感も得られる」と魅力を語る。

協力型やトランプ感覚… 2人から気軽に楽しもう

 海外で毎年発売されるボードゲームは5000種類に上り、日本で生まれる商品も年に300種類を超える。小野さんと山田さんに、気軽に楽しめるゲームを紹介してもらった。

 2人で遊ぶなら「パッチワーク」(ホビージャパン)。布地模様がプリントされた厚紙をボード上に美しく並べて完成を競う。「パズル的な要素が面白い」と小野さん。

小野さんが薦める(左から)「パッチワーク」「ラマ」「ジャスト・ワン」

 近頃人気のジャンルに、目標達成のためにプレーヤー同士が力を合わせる「協力ゲーム」がある。3~7人でプレーする「ジャスト・ワン」(アークライト)は、指定されたある言葉を当てるため、全員が知恵を出し合い、回答者にヒントを与える。

 山田さんはトランプ感覚で楽しむゲームを教えてくれた。「ニムト」(メビウスゲームズ)は七並べに似たドイツ生まれの商品。最大10人まで対応する。「スカウト!」(ワンモアゲーム!)も「大富豪」を進化させた。

山田さんが薦める(左から)「ニムト」「スカウト!」

 小野さんが薦める「ラマ」(メビウスゲームズ)は、手持ちのカードを数字順に早く捨てた人の勝ち。「UNO(ウノ)」に似ているが、より戦略性が求められる。

 事前に説明書をよく読み、ルールを理解しておくことが大切だ。小野さんは「最近は動画投稿サイトにさまざまな解説動画が上がっているので便利。ボードゲームカフェで試してから購入するのもお勧め」とアドバイスする。

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