「24年まで年650万人泊」数値目標に 仙台市が観光戦略中間案

 仙台市は新型コロナウイルスの影響で疲弊した観光業再生に向け、2022年度から3年間取り組む「交流人口ビジネス活性化戦略2024」の中間案をまとめた。市内の延べ宿泊者数を「24年までに過去最高の年間650万人泊」とする数値目標を設定。旅行満足度など「質」を重視する姿勢を打ち出し、収束後のV字回復を後押しする。

 中間案はコロナ後、落ち込んだ旅行需要が一気に拡大すると想定。目標の延べ宿泊者数を過去最高の約624万人泊を記録した19年を上回る水準に設定した。 市が目標達成に向けて取り組む五つの重点プロジェクトは表の通り。

 「観光×デジタル」は観光客の動向を把握するため、独自にスマートフォン用アプリを使った調査に乗り出す。「1人1回当たりの市内旅行消費額」「旅行の満足度」「リピート意欲・実績」の3項目を尋ね、消費額拡大や滞在時間の増加、再訪率向上につなげる。

 市内を三つの地域に分けて誘客する「エリア別ブランディング」にも力を入れる。秋保温泉(太白区)や作並温泉(青葉区)がある西部は、農家宿泊や手仕事を体験できるエリアとして発信。中心部は仙台城跡(青葉区)などを前面に押し出す。東日本大震災で被災した東部は学びの場として位置付ける。

 東北の玄関口として、八戸市と結ぶ三陸沿岸道の全線開通を踏まえた周遊観光を推進する。コロナ後の訪日外国人旅行者(インバウンド)受け入れ、大規模展示会(MICE)の誘致にも努める。

 今回の戦略は「年間600万人泊」「1000本の体験プログラム創出」などを目標とした現行戦略(19~21年度)の2期目となる。市は22年1月14日までパブリックコメント(意見公募)を実施。寄せられた意見を踏まえ、3月下旬に新たな戦略を策定する。

 市観光課の市川寛道企画調整担当課長は「今後の人口減少社会を考えれば、交流人口の拡大は仙台の地域経済にとって不可欠。都市間競争を勝ち抜く戦略をまとめたい」と説明する。

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