河北春秋(1/15):米国の第6代大統領にジョン・クィンシー・…

 米国の第6代大統領にジョン・クィンシー・アダムズという人がいる。1825年就任だから江戸の町人文化が栄えた頃。実はこの人、現代の日本の新聞に結構な頻度で登場しているのをご存じだろうか▼議員定数を人口比に基づき配分する「アダムズ方式」。大統領が考案した計算式で衆院選の「1票の格差」を是正する法律に導入されているのだ。人口が少ない県でも最低1議席は割り振られる。一方で都市と地方の定数差は広がる▼これで確定したのが「10増10減」。宮城、福島など10県が各1減、首都圏4都県などは10増に。人口比の反映とはいえ、地方の議席が減らされるのは何とも複雑な気分。議員さんたちも気が気でない▼「計算で地方の政治家を減らすだけが能ではない」と不満げなのは衆院議長。被災地の減員は尚早として「3増3減」など激変緩和が念頭にあるようだ。感情論としては分からなくもないが、アダムズ方式の採用は与党主導で成立した。変更となれば、立法府の否定にもなりかねない▼アダムズは大統領就任前、モンロー政権の国務長官。米大陸と欧州の相互不干渉を宣言したモンロー主義の実質的な推進役で外交官としての評価は高いという。日本では定数改革の根拠として語られる大統領。歴史とは、まか不思議。(2022・1・15)

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