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(172)誰の忌か岬は冬晴であつた/柿本 多映(1928年~)

 見渡す限りの海。空は雲ひとつ無い冬晴れ。冷たい海風が頬をうつが、不思議と心地がいい。そんな情景だろうか。ふいに、今日この日は誰かの命日なのだという思いが頭をよぎる。無数の故人がいて、残された無数の悼…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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