河北抄(1/21):「圧巻」に「破天荒」。中国の官吏登用試験…

 「圧巻」に「破天荒」。中国の官吏登用試験・科挙に由来する言葉だ。制度は隋代に整えられ、公平さを求めて見直しを重ねたとされる。現代に残る成語に、当時の注目の度合いがうかがえる。

 世は受験シーズン。登用と入学の差はあれど、人々の関心の高さでは科挙に通じるものがある。だがどうだろう。この国は眼目とするべき公平性すら見失ってしまったようだ。

 大学入試の混乱が続く。新型コロナウイルス変異株を巡り、国は一時、感染者の濃厚接触者から受験機会を奪おうとした。数々の問題点を指摘され、昨年7月には共通テストへの英語民間試験の導入を断念したこともあった。無用な動揺を繰り返し招いた責任は重い。

 受験の意義は学力の達成度を競うだけではない。たとえ不本意な結果でも、挑戦と努力の価値を学んでもらう教育効果もあるはずだ。機会均等と安定的なルールが前提となるのは言うまでもない。

 そういえば「落第」も科挙にまつわる。受験生の心をもてあそぶ教育行政には、とても合格点はあげられそうにない。

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