アルコール濃度抑えて高い殺菌効果 秋田杉香るエタノール商品化

秋田杉を使った除菌用エタノール「杉の雫」

 秋田県総合食品研究センター(秋田市)が開発した秋田杉を使った除菌用エタノールが商品化され、17日に販売を開始する。蒸留したエタノールにスギの葉から抽出した殺菌成分を加え、アルコール濃度を抑えても殺菌効果が高い。スギの香りによるリラックス効果も得られるのが特長。新型コロナウイルス対策にも効果的という。

 商品名は「杉の雫(しずく)」。センターは2016年、燃料用バイオエタノールを除菌用に応用する技術開発を開始。エタノールのアルコール濃度を高める「減圧蒸留」の工程で秋田杉の葉を加え、葉に含まれる殺菌成分「テルピネン4オール」の抽出に成功した。

リラックス効果も

 除菌にはエタノールのみでは70~80%のアルコール濃度が必要だが、スギの葉の抽出成分を加えると55%の濃度で99・9%の除菌効果が得られる。手荒れなどを防ぐ低刺激性のほか、低引火性も図った。さらにスギの葉の香りで脳波のリラックス度が1・47倍上昇したという。

 原料のスギの葉は、秋田市の林業会社「エフ・ジー」が採取した。商品製造は湯沢市の酒造会社「秋田県醗酵(はっこう)工業」、販売は秋田市の医薬品卸「サノ」がそれぞれ担う。

 SDGs(持続可能な開発目標)の理念を取り入れ、本来、伐採時に捨てられていたスギの葉は買い取られ、商品の売り上げの一部は植林活動に寄付される。

 センター醸造試験場の進藤昌場長は「オール秋田で商品化にたどり着いた。スギの香りは認知症患者にも好影響があるとされ、介護施設や災害時の避難所でも使ってほしい」と話した。

 杉の雫は300ミリリットル入りが1280円、携帯用の50ミリリットル入りが680円。サノ関連会社の佐野薬局で扱うほか、ホームページから購入できる。連絡先はサノ018(862)6644。

河北新報のメルマガ登録はこちら
新型コロナ関連

企画特集

先頭に戻る