石川氏と桜井氏、自民の公認争う2氏に聞く 参院選宮城

左から石川光次郎氏、桜井充氏

 夏の参院選宮城選挙区(改選数1)で、自民党は4月上旬に行う世論調査の結果を基に公認候補を決める。党県連が推す前県議会議長の石川光次郎氏(54)、国民民主党を離党して自民会派入りした無所属現職の桜井充氏(65)が河北新報社のインタビューに答え、公認獲得に向けた意気込みを語った。(聞き手は報道部・土屋聡史)

石川氏-ネットワーク生かし積極アピールも

 -世論調査による公認決定の評価は。

 「公認権がある党本部が、勝てる候補を立てるために選んだ手法。さまざまな声は理解するが、当事者が言っても始まらない。決まった道を進む」

 -次点が3年後の参院選に回るという異例の項目が盛り込まれた。

 「党本部が世論調査への不満に配慮したのかもしれない。3年後を見据える人もいるだろう。先は誰も分からない」

 -桜井氏の印象は。

 「(無所属で)組織が離れ、ポスター貼りなどは難しいだろうが、4回勝ってきた事実がある。(野党からの転身を)『裏切り』と思う人、『関係ない』と思う人、それぞれどの程度いるのか。強さは測れない」

 -県連は石川氏を公認するよう党本部に上申した。

 「重く受け止める。県連幹事長を約5年務め、地方のために汗をかいてきた自負はある。自分が勝たないと、支えてくれる後輩議員ら若い人のモチベーションもおかしくなる。地方の将来をしっかりと担っていく県連のためにも、勝たないといけない」

 -2017年の衆院選でも国政に推された。今夏の参院選を志した最大の理由は。

 「政治家は運とタイミングが非常に大事だ。県連という組織として一枚岩で戦える候補が、時期的に自分だった。これまで国政を全く意識していなかったと言えばうそになる。(衆院議員時代の)中野正志さんの公設秘書時代に国政と県政を間近で見る中、思いが芽生えたのかもしれない」

 -自身の強みと弱みは。

 「日本の政治は政党政治。チーム戦。強みは国、地方を問わず培ったネットワークと仲間だ。一方、秘書として後方支援に徹してきたこともあり、パフォーマンスが苦手だ。今後は積極的にアピールしたい」

 -4期24年の現職に対し、知名度不足がささやかれる。新型コロナウイルス下で活動も制限される。

 「相手が強いのは百も承知。コロナ下で案内状を出せないなどつらいものがあるが、自分は全ての事象が偶然でなく必然だと思っている。時間が限られる中、やれることをやる。地域で課題が異なる中、地域の実情を知る立場として支持を集めていきたい」

[石川光次郎(いしかわ・みつじろう)氏]仙台市出身。東北学院大卒。衆院議員時代の中野正志氏の公設秘書を経て2005年、県議補選宮城野選挙区に自民党公認で立候補して初当選し、現在5期目。党県連幹事長、県議会党会派会長、県議会議長を歴任した。

桜井氏-社会保障の分野の政策提案力を発信

 -世論調査による公認候補決定をどう受け止める。

 「私に決定権はない。自民党の人間でもない。党本部が熟慮した末の結論を尊重し、粛々とやっていく」

 -確認書では、世論調査で下位の者が3年後の参院選に回ると明記された。

 「信用を高めるものだろう。これで無所属で立てば相当批判される」

 -石川氏の印象は。

 「(国政挑戦の)うわさはあった。『重要ポストに就いてきた人』としか分からない。信頼され、周りがまとまれる人だとは思う」

 -自民会派入りし、入党を目指した経緯は。

 「直接的には2019年3月ごろ、総理の安倍晋三さんから『良かったら来ないか』と誘われた。社会保障の分野をてこ入れしたいと。同年夏の参院選の絡みもあったと思う」

 「世耕弘成参院幹事長には良くしてもらっている。野党の時から国会運営で協力してきた。会派の仲間とも関係は良好だ」

 -党県連の拒否反応は強い。

 「正直、『こんなに反発されるのか』とは思った。個別に飲みに行ったり、主催する勉強会に来たりする人もいたのだが。組織運営の面でも自民党は地方分権が機能しているのだろう」

 -20年近く、野党に籍を置いた。

 「ただの批判は好きではない。国会では建設的に意見を述べてきたが、政権を取れない野党は難しい。野党でも制度を変えたが、与党会派だと(結果が)違う。与党で仕事がしたい」

 -前回の選挙で共産党と組んだことに批判的な自民支持層もいる。

 「妥協した点はほぼない。当時は『プラカードで原発ノーはやめて』とお願いもした。憲法も全く変えないのは好みでない」

 -公認を競う上で、自身の強みと弱みは。

 「(議員として)相当多くの人と意見交換してきた。社会の問題を理解し、政策提案できるのは強みだ。一方で、無所属だと活動に限界がある。相当大きなハンディキャップレースだ」

 -今後、どう戦う。

 「後援会に声掛けし、従来通り地べたをはって活動する。批判し合うのでなく、何をしてきたか、何をしたいのかを伝え、皆さんがどう判断するかだ。しこりが残らないようにしたい」

[桜井充(さくらい・みつる)氏]仙台市出身。東北大大学院医学研究科修了。98年参院選で初当選。旧民主党政権で財務副大臣などを歴任。16年参院選で野党統一候補として自民現職を破り4選。旧民進党分裂後、旧国民民主党を19年に離党。20年5月に自民会派入りした。

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