(224)しじみ食べる手つき好きだった/出雲 にっき(2001年~)
「しじみ食べる」。蜆(しじみ)の身をかき出すときに少し肩が「縮み」ながら食べる感じ。ひらがな表記が音の近さに気付かせてくれる。「手つき好き」の明るいラップ調にどこか漂うさびしさも印象的だ。貝類の旬を…
関連リンク
- ・(223)水草生(みくさお)ふ被曝史のまだ一頁(ページ)/大河原 真青(1950年~)
- ・(222)春光の野に飛ばさるる紙は鳥/中西 夕紀(1953年~)
- ・(221)今もまだ人が好きかい春の月/菅原 わかば(2002年~)
- ・(220)涅槃(ねはん)図に泣きしねずみと野路に会ふ/野見山 朱鳥(1917~1970年)
- ・(219)卒業歌靴箱に靴しづかなり/辻内 京子(1959年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。