(225)春炬燵うしろすがたのみんな無垢/成井 惠子(1937年~)
春の初めは肌寒く、暖房器具をしまうのもためらいがち。実際、寒の戻りでストーブや炬燵(こたつ)をつけ直すこともありますね。春に出しっぱなしの炬燵に何人かであたる状況ですが、作者には彼らの背中が、純粋で…
関連リンク
- ・(224)しじみ食べる手つき好きだった/出雲 にっき(2001年~)
- ・(223)水草生(みくさお)ふ被曝史のまだ一頁(ページ)/大河原 真青(1950年~)
- ・(222)春光の野に飛ばさるる紙は鳥/中西 夕紀(1953年~)
- ・(221)今もまだ人が好きかい春の月/菅原 わかば(2002年~)
- ・(220)涅槃(ねはん)図に泣きしねずみと野路に会ふ/野見山 朱鳥(1917~1970年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。