宮城のキャンプ場、フル稼働続く 予約不要の吹上高原で「入場お断り」も

 いよいよゴールデンウイーク(GW)。キャンプに適した季節に入りました。コロナ禍に「密」を避けられることもあり、ブームが続いています。宮城県内各エリアの人気キャンプ場の利用者数などから、近年の傾向を調べてみました。(編集局コンテンツセンター・佐藤理史)

GW前に一足先にキャンプを楽しむ客もちらほら=2022年4月28日正午ごろ、仙台市泉区の水の森公園キャンプ場

仙台・水の森公園 家族やソロ客増える

 28日昼、仙台市泉区の水の森公園キャンプ場。テントサイト(14区画)で6組が食事したり、テントを張ったりしていた。

 同市の公務員男性(31)は妻(32)長男(1)と訪れた。「連休で混む前に来ました。日々の忙しさから離れて、ゆっくりできるのがいいです」と話した。

 読書を楽しんでいた同市の医療従事者男性(45)は「この後、職場の人たちと合流します。飲食店で飲むのは気が引けるけど、外でならいいかな」と語った。

 管理する仙台市公園緑地協会によると、29日~5月7日のGW期間は全日、テントサイトが予約で埋まっている。週末は予約できる2カ月先までいっぱいだという。

 チーフの内海真二さん(64)は「予約できる日になると、朝から電話が鳴り、早いとその日のうちに埋まります。ここ2年は平日に空きがなくなることもあります」と人気を実感する。

 利用件数が増えている一方、利用者数は減っている。1件当たりの人数は2019年度4・7人、20年度3・6人、21年度2・8人。大人数でのバーベキューや芋煮会がなくなり、1家族や1人でのキャンプが増えていることが数字に表れている。内海さんは「ソロキャンパーはリピーターが多く、この傾向はしばらく続くのでは」と見通す。

吹上高原 500張り可能でも満員

 「入場者が多すぎて混雑してきた際には受け付けを終了し入場をお断りする場合があります」。県北エリアで評判の高い大崎市鳴子温泉の吹上高原キャンプ場は28日、フェイスブックにこう投稿した。

 昨年9月のシルバーウイークはサイトが埋まり、入場制限が行われた。テント500張りが設営できる広大な敷地があり、予約が要らないことで知られるキャンプ場で異例の措置だった。大崎市岩出山の市民岩出山いこいの森キャンプ場など周辺のキャンプ場にも、入場できなかった客が流れ込み、混雑した。

 吹上高原キャンプ場の来場者数(宿泊、日帰り)は17年度から右肩上がりで増え、20年度は2万3315人が利用した。繁忙期の5月にコロナの緊急事態宣言を受けて臨時休業しながら、17年度比で60%増を記録した。21年度は書き入れ時の8、9月に休業した影響で減ったものの、コロナ禍前の19年度を上回った。

デイキャンプサイトではバーベキューを楽しむ少人数のグループもいた=2022年4月28日正午ごろ、仙台市泉区の水の森公園キャンプ場

南三陸・神割崎 4年で2・3倍に

 三陸エリアで活況を呈するのは南三陸町の神割崎キャンプ場。21年度の利用者(宿泊、日帰り)は1万2243人で、17年度の5324人の2・3倍となった。昨年秋には、ログキャビン3棟や車中泊サイトを新設するなど、施設の充実化を図っている。

 春先と冬場の利用者が増えたのが特徴だ。4月と11~3月の利用者は17年度449人、18年度1247人、19年度2935人と伸びた。20年度までは冬季は週末のみだったが、21年度から平日も営業するようになって5085人となった。担当者は「冬も営業してほしいという声は元々ありましたが、確かなニーズを感じました」と手応えを語る。

エコキャンプみちのく 3年ぶりアラバキに期待

 川崎町の国営みちのく杜の湖畔公園エコキャンプみちのくの入園者(宿泊、日帰り)は2019年度13万6312人、20年度5万9105人、21年度8万440人。ブームに反して減っているようにみえる。

 理由は東北最大級の野外音楽フェス「ARABAKI ROCK FEST.(アラバキ)」だ。19年は2日間で約6万人が訪れたが、20、21年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期・中止となったことが大きく響いた。今年は3年ぶりに開催される。

 アラバキの観客を除くと、21年度の入園者数はコロナ禍前と比べて微増にとどまる。担当者は「平日の利用者はまだ増やせる」とさらなる集客に向けて頭をひねる。

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