仙台・定禅寺ストリートジャズフェスティバル 3年ぶり開催へ模索続く

 新型コロナウイルスの感染拡大で2年続けて中止となった「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」は、仙台市中心部で9月10、11日の開催に向け準備が進んでいる。主催する協会は、感染対策を徹底して4月6日にバンドの募集を始めたが応募の出足は鈍い。バンド側も、開催を心待ちにする人と感染を心配する人の期待と不安が入り交じっている。(報道部・高橋諒)

感染対策徹底、応募出足鈍く

 協会によるとこれまでの申し込みは低調。コロナ前の2019年の同時期に比べて50件ほど少ない。ウェブサイトからのみ受け付け、5月11日が締め切りとなる。

 ネックとなっている一因が、協会の設定した出演条件だ。(1)ワクチン接種している(2)出演当日を含めて3日以内にPCR検査または抗原検査で陰性を確認-などで、応募をためらう団体がある。

 塩釜、多賀城両市と利府町の児童15人が在籍する小学生ジャズバンド「ブライトキッズ」もその一つ。03年から毎年出場してきたが、子どものワクチン接種や、陰性確認のための検査料が9月も無料かどうかなど不透明な要素が多く、メンバーの足並みをそろえるのは難しいという。

 指導する仙台市青葉区の星貴彦さん(41)は「ジャズフェスは子どもたちの大切な演奏の場。ステージに立たせてあげたいが感染状況も見通せない」と頭を悩ませる。

出場待ち望むバンドも

 市民手作り型のイベントとして始まったジャズフェスは今回が31回目。20年は節目の30回目だったが、コロナの影響で初めて中止した。21年は規模縮小して開催を目指したが、8月下旬に県内のまん延防止等重点措置の延長が決まり断念した。

 協会の武藤政寿実行委員長(63)は「ジャズフェスを未来につなげるため、感染症専門家のアドバイスを基に厳しい条件を設けた」と理解を求める。

 協会の手探りは会場数、バンド数でも続く。コロナ前の19年は46会場で計710組が演奏した。今回は感染状況を見ながら、6月末に決定する予定だ。

 開催を待ち望む人もいる。多賀城市のピアニストの中野正敏さん(84)は1991年の1回目から出演する。今回はサックス5人とボーカル1人の計7人で「中野正敏とフレッシュメンズ+(VO)NAO」を組んで応募した。「ジャズフェスは音楽好きが集まるお祭り。観客に楽しんでもらえるような演奏をしたい」と意気込む。

 杜の都に3年ぶりにジャズの音色を響かせるため、関係者の模索が続く。

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