仙台七夕、今年は通常開催へ 中止・縮小経て3年ぶり従来規模

 仙台七夕まつり(8月6~8日)を主催する仙台七夕まつり協賛会は15日、今年は通常規模での開催を目指す方針を決めた。新型コロナウイルスの影響で2020年は中止、昨年は縮小開催しており、従来通りの規模となるのは3年ぶり。感染防止対策として、昨年に引き続きイベントを中止したり、店頭販売を一部制限したりする。

コロナ禍前、通常開催でにぎわいを見せた2019年の仙台七夕まつり

 仙台市内であった役員会・実行委員会で承認された。昨年は人の密集を避けるため、主会場となる青葉区の中心商店街の大型飾りを例年(約300本)の4分の1程度となる約80本に縮小。商店街ごとの統一的な意匠が目立ったが、今年は店舗ごとにデザインを競い合う形に戻し、例年並みの掲出数を目指す。

 政府分科会の新指標策定など昨年のまつり後の動きを踏まえ、感染防止対策ガイドラインを見直した。まん延防止等重点措置の発令地域からの来場自粛を要請。宮城県内で発令された場合は、県外での事前広報を行わない。「レベル4」ならまつり自体を中止する。

 七夕飾りは地面から原則2メートル以上離し、見物客の接触を防ぐ。「レベル1」以下となった際は従来の高さ1・6メートルに下げるかどうか掲出者ごとに判断する。食品やアルコール類の店頭販売はしない。勾当台公園市民広場などでのイベントは今年も取りやめる。

 協賛会は4月上旬までに各商店や企業などに文書を配布し、飾り掲出や協力を呼び掛ける。協賛会会長の鎌田宏仙台商工会議所会頭は「商店街の協力を得ながら量的に華やかさを出せる飾り付けをしたい。伝統ある仙台七夕を努力して続けていきたい」と話した。

縮小開催でシンプルな意匠の飾りが整然と並んだ2021年の仙台七夕まつり

飾りの数どれだけ増やせるか、不安も

 3年ぶりに華やかさを取り戻せるか。今年の仙台七夕まつりについて通常規模での開催を目指す方針が15日に決まり、新型コロナウイルス禍に沈む観光関係者は、状況の好転や波及効果に期待を寄せる。飾り作りの担い手や商店街関係者は歓迎しつつも、飾りの数を昨年よりどれだけ増やせるか不安をのぞかせる。

 「開催はうれしいが、どこまでコロナ前の状態に戻せるか、これからが大変だ」と一番町四丁目商店街振興組合の工藤浩由専務理事。東京資本の店など10店舗以上が入れ替わったといい「一から説明しなければいけない。例年の60本程度まで出せるか不安はあるが、決まった以上は準備するしかない」と気を引き締める。

 飾り付けの高さは昨年同様に地上から2メートル以上となる。市中心部の七夕飾りの3分の2程度の製作、部材提供に携わってきた鳴海屋紙商事(仙台市若林区)の数井道憲社長は「条件を満たせず飾れない場所があるが、感染状況を踏まえれば仕方がない」と受け止める。

 長引くコロナ禍に「飾りを掲出したくても業績が厳しい事業者は少なくない。伝統継承への理解を深めてもらう取り組みや、費用面でのサポートが規模回復のポイントになるのではないか」と指摘する。

 東北観光推進機構の紺野純一専務理事は「コロナ禍で厳しい状況が長く続いている中、従来規模での七夕の開催は非常にうれしい」と歓迎する。

 仙台七夕まつりの昨年の人出は134万1000人だったが、コロナ禍前の2019年には224万9000人を集めた。紺野専務理事は「仙台だけでなく、東北を代表する夏祭りの一つであり、シンボリックな意味合いでも大きなインパクトがある。仙台、東北の元気につながり、観光への好影響も期待できる」と話した。

河北新報のメルマガ登録はこちら
新型コロナ関連

企画特集

先頭に戻る