(267)薔薇匂ふいつも何かの潜伏期/橋本 善夫(1957年~)
潜伏期とは、ウイルスが人体に入ってもまだ症状が出ない期間のこと。このコロナ禍で随分身近になった言葉です。作品は2005年のもので、作者の詩的発想に普遍性があると、時代を超え場面を変え読む人の心を動か…
関連リンク
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- ・(264)燕来る隣の駅が見える駅/塩見 恵介(1971年~)
- ・(263)山蛙(やまかはづ)けけらけけらと夜が移る/臼田 亞浪(1879~1951年)
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。