百貨店の藤崎、ハンドセラピー導入検討 従業員が資格取得、癒やしを提供

 百貨店の藤崎(仙台市青葉区)は、手や指先のケアを通じて顧客の心身を癒やす「ハンドセラピー」サービスの導入を検討している。民間資格を取得した従業員が主に高齢の顧客を対象に施術し、来店時の満足度を高めるのが狙い。担当者は「癒やしの時間を提供し、お客さまが足を運ぶきっかけを増やしたい」と話す。

来店客にハンドセラピーを施術する熊谷さん(左)と河内さん=10日、仙台市青葉区の藤崎

満足度の向上狙う

 会員向けの催事を行った本館7階に10日、特設コーナーを設け、10分間の無料サービスを提供した。一般社団法人日本介護美容セラピスト協会(大阪市)の認定資格を取った従業員2人が担当した。

 血流の巡りを良くするため、専用クリームなどを使って肘から指先までをほぐした。施術中はセラピストとの会話も楽しんでもらった。

 仙台市太白区の主婦(66)は「気持ちがいいし、加齢で動かしにくかった手の動きも良くなった。家を離れた子どもとは話す機会が限られており、若い人との会話が楽しかった」と喜んだ。

 百貨店で商品以外の魅力も提供していこうと社内で検討を進める中、厚生労働省の冊子にも掲載された高齢者向けのハンドセラピーに着目した。肌のケアや血行促進といった効能に加え、普段接しない世代と話すことによる脳の活性化も期待できるとあり、シニア顧客が多い百貨店になじむと判断した。

 藤崎は今後、有料化を視野に予約制での実施などを検討する。協会によると、ハンドセラピーは高齢者施設を訪問してのサービスが多く、百貨店での導入は珍しいという。

 セラピーを担う熊谷洋美さん(54)は「世間話を楽しむお客さまが多い。商品だけでなく『時間』が求められている」と手応えを実感。河内美香さん(46)は「新型コロナウイルス下で触れ合うことへの抵抗を心配したが、皆さんの表情を見て不安は吹き飛んだ。心が通い合えるサービスを目指す」と意気込んだ。

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