美しい型抜きノリ、障害者施設に加工委託 山形の高橋型精、社会貢献に力注ぐ

高橋型精が手がける「海苔ラボ」(手前)と紙製のスプーン、フォーク

 金属加工で使う型抜きの技術を生かし、食用ノリを加工する高橋型精(山形市)が、作業を障害者施設に委託する社会貢献に取り組んでいる。紙の型を抜いたスプーンやフォークの開発を急ぎ、プラスチックごみ削減を目指す。高い技術を広く発信して販路を広げ、持続可能な開発目標(SDGs)の達成につなげる。

工賃1個60円

 同社は来年、創業80周年を迎える老舗。フィルムを刃型で切り取る精密抜型に豊富な実績がある。主に企業の受注を受けて生産するが、2012年に高橋広真専務(44)を中心に個人向けブランド「KIRIORI(キリオリ)」を創設。デザイン性に優れた段ボール製のいすや壁掛けラックなどを製造している。

 ノリ加工の海苔(のり)ラボは19年、同社初の食品として発売。宮城など国内産の名刺大のノリに花(1個4枚、432円)や将棋駒(1個6枚、378円)の模様を切り抜いた商品は、JR山形駅や天童市内の土産物店などで販売している。

 企業ロゴやキャラクターなど依頼に応じたデザインのオリジナル商品も手がける。昨年末には会員制ホテルグループのおせち重の申し込み特典として700個を納入した。

 加工は市内の障がい福祉サービス事業所「夢工房」に委託。操作が簡単な手動プレス機を開発し、利用者が型抜きの作業に携われるよう配慮した。商品1個当たり60円の工賃を支払う。

紙製フォーク開発中

 山形県は一般就労が難しい障害者が従事する就労継続支援B型事業所で、利用者に支払われる月額賃金が1万1691円(20年度)と全国最下位。高橋専務は「販路を広げ、仕事を増やし、賃金の向上につなげたい」と話す。

 型抜きして作る紙製フォークとスプーンは、年内の商品化を目指す。自然に分解される生分解性の厚紙を柄の部分を二股に型抜きし、使う時はまとめてねじって強度を高める。

 「世界的に問題になっているプラスチックごみの削減に向け、紙を使った食器を作りたかった」と高橋専務。新型コロナウイルス禍で需要が高まるテイクアウトなどでの採用を見込む。障害者施設への袋詰め作業委託も検討している。

 「海苔ラボ」の詳細は同社の公式ホームページに記載している。

「海苔ラボ」のホームページ
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