対面授業への回帰進む 東北の大学、オンラインと併用の動きも

原則として対面式に戻った宮城学院女子大の授業=5月24日

 新型コロナウイルス禍が3年目に入り、東北の大学では対面授業への回帰が進む。学生同士や教員が顔を直接合わせて学ぶ意義を重視し、予防対策を講じることで再開に踏み切った。オンライン授業の利点に着目し、対面との併用型を推進する動きもある。

 東北の国立大から聞き取った2021年度と22年度各前期の対面授業の割合や授業方針は表の通り。対面は「教育効果の高い本来の授業形態」(福島大)などと評価し、大半が90%以上復活させた。

 公立や私立でも対面への回帰が目立つ。宮城学院女子大(仙台市)は4月、全授業を原則対面に戻した。コロナ禍初期の20年度前期は全てオンラインで、同後期から21年度までは対面を70%程度に抑えていた。

 食品栄養学科3年の門馬花栞(はな)さん(20)は「専門的な授業では対面のほうが質問しやすく、分かりやすい」と歓迎。伊藤佳代子准教授(公衆栄養学)も「オンラインは一方通行になりがちだ。学生の理解度を見るには対面が良い」と語る。

 感染対策が進んでいることも対面回帰を後押しする。21年度前期に対面率が55%だった山形大は、独自開発した2次元コードで学生の座席を記録し、感染者が出た場合に濃厚接触者らを把握する仕組みを導入。22年度前期の対面率は95%に上がった。

 このほか、21、22年度前期の比較で東北学院大(仙台市)は80%から90%に、東北工大(同)は50%から70%に対面率が上昇した。

 一方、対面にこだわらずオンラインの長所を生かした取り組みを進める大学も目立つ。

 秋田大は「知識教授型の講義はスライドが見やすく、反復学習できるオンラインが学生に好評」として、オンライン授業を積極活用する。22年度前期も21年度前期と同様に対面率は40%だが、教室では座席間の距離を2メートル空けて収容人数を減らすなど、対面を増やす努力も続ける。

 宮城大(宮城県大和町)は22年度、教育効果や学生の利便性の点から一部の授業をオンラインに切り替えた。今後も増える見通しという。仙台大(宮城県柴田町)は23年度から学生個人のタブレット端末を授業に生かす方針で「対面授業でもオンライン上のデータを手元で見られれば、より習熟度が増す」と期待する。

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