東北主要企業の4割、「景気は後退」と回答 コロナ前を依然上回る

空から見た仙台の街並み(写真はイメージです)

 東北に本社を置く主要企業に河北新報社が実施したアンケートによると、景気が後退局面にあると答えた企業は41・7%だった。2021年の前回調査(50・0%)よりは減少したものの、新型コロナウイルスの流行前の19年調査(38・4%)を依然上回っている。

 回答状況はグラフ(1)の通り。「後退」は前回比8・8ポイント減の11・9%、「緩やかに後退」は0・5ポイント増の29・8%だった。「横ばい」と捉える企業の割合が上がり、拡大局面にあると答えた企業は微増した。

 業種別で「後退」「緩やかに後退」とみる割合が高いのは百貨店・スーパーが10社中8社、サービス・情報が11社中6社、専門店・小売りが10社中5社など。

 21年度決算(21年4月期~22年3月期)の実績は「増益」が40・5%で最も多い。次いで「減益」22・6%、「増益基調で横ばい」13・1%、「減益基調で横ばい」7・1%の順。「大幅な増益」と「大幅な減益」は3・6%ずつだった。

グラフ(1)景気の現状認識

20%が増益を予想

 22年度決算の損益見通しはグラフ(2)の通り。「大幅な増益」はゼロだが「増益」「増益基調で横ばい」はそれぞれ前回より増加。一方で「減益」「大幅な減益」は前回からおおむね半減し、全体的に増益側にシフトする傾向が見て取れる。

 業種別で「増益」「増益基調で横ばい」と答えた企業が多かったのは建設・住宅が全5社、サービス・情報が11社中8社、専門店・小売りが10社中5社など。

 新型コロナ禍前と比べた自社の業況は「やや改善」が28・6%で最多だった。次いで「横ばい」23・8%、「悪化」21・4%、「やや悪化」13・1%、「改善」1・2%の順番だった。

 東日本大震災前と比較した業況は「良くなっている」「やや良くなっている」が計47・6%で、「やや悪くなっている」「悪くなっている」は計35・8%。「変わらない」は13・1%。

 アンケートは東北に本社や本店を置く上場企業など120社に実施し、4月下旬~5月中旬に84社(70・0%)から回答を得た。

グラフ(2)次年度の損益見通し

「コロナでマイナス影響があった」は54%

 東北の主要企業アンケートによると、新型コロナウイルス感染拡大で2021年度の業績にマイナス影響があったとみる企業は54・8%で、20年度の影響を尋ねた前回調査(57・3%)をわずかながら下回った。

 回答状況はグラフ(3)の通り。「どちらかと言えばマイナス」が28・6%で最も多く、「マイナスが大きかった」が26・2%で続いた。「プラスが大きかった」「どちらかと言えばプラス」は計20・3%だった。

 マイナスが大きいと答えた企業からは「自治体からの営業時間の短縮要請で客数が減少」(食品・外食)、「リアル店舗かつ対面接客販売での付加価値創造が難しくなっている」(百貨店)などの声が上がった。

 プラスと答えた企業は「ノートパソコンなどの巣ごもり需要が好調に推移」(製造業)、「外食比率の減少で来店頻度が増加」(スーパー)と説明。従業員の交通費などの経費が減って、結果的に業績がプラスの企業も複数あった。

グラフ(3)新型コロナの21年度業績への影響

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