参院選宮城 立民、距離感に腐心 共産との共闘が衆院選で変化

 22日公示、7月10日投開票が有力視される参院選で、宮城選挙区(改選数1)での野党共闘が土壇場で成立した。立憲民主党新人の小畑仁子(きみこ)氏(44)を「統一候補」として必勝を期するが、野党勢力が連勝した過去2回の参院選と異なり、政策協定は結ばなかった。昨年の衆院選を受けた立民、共産両党の関係変化が背景にあり、陣営は距離の取り方に神経をとがらせる。

立民、共産両党の県組織に提出した政策要望書を手に記者会見する市民連合みやぎの関係者=6日、仙台市青葉区

政策協定抜き、透ける思惑

 「時間はかかったが、幅広い陣形を整えるには各方面への配慮が必要だった」。立民県連と共産党県委員会の選挙協力が決まった6日、市民団体「市民連合みやぎ」の関係者はほっとした表情を見せた。

 2016、19年の参院選で、野党は政策協定に基づき候補者を一本化した。今回は市民連合みやぎが両党県組織の橋渡し役となり、共通の政策を双方に要望する形で実現にこぎ着けた。

 ブリッジ共闘の理由は二つの「本部」にある。

 一つは立民党本部。小選挙区で野党候補の一本化を進めたものの議席を減らした21年の衆院選を敗北と総括し、共産との選挙協力に慎重になった。もう一つは立民の最大支援組織の連合本部。参院選は非共産で臨む姿勢を鮮明にした。

 その結果、宮城での立民と共産の水面下の調整は長期化。ぎりぎりでの決着に「残された時間が少ない段階で表明し、横やりを入れさせないようにしたのでは」(関係者)との見方もある。

 野党勢力には小異を捨てざるを得ない事情もあった。5選を目指す自民党現職の桜井充氏(66)は16年参院選で、野党統一候補として自民現職を撃破。その本人が今回、自民公認候補になる展開に「裏切りを許すな」と口をそろえ、包囲網を敷く。

 政策協定抜きの共闘には別の思惑も透ける。「より多くの人が応援できる着地点」と立民県連の安住淳代表。それぞれの立場で支援する緩やかな連携により、共産を忌避する連合宮城傘下の労組も力を入れやすくなり、共闘効果を最大化できると見込む。

 それでも距離感への目配りは欠かせない。立民県連幹部は「選挙が始まり、共産関係者と一緒になる機会があれば、これまで以上に立ち位置や『動線』に気を付けなければいけない」と漏らす。

 宮城選挙区には日本維新の会新人の平井みどり氏(67)、NHK党新人の中江友哉氏(30)、政治団体「参政党」新人のローレンス綾子氏(52)も立候補を予定する。

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