「必死」の連携プレーでお手柄 川で溺れる女性救った親子に感謝状

 宮城県警は、大河原町内の白石川で溺れていた高齢女性を救助したとして、同町の会社員我妻孝一さん(47)と長男藍斗(あいと)君(11)=大河原小5年=、次女芹玲奈(せれな)さん(8)=同3年=の親子3人に猪原誠司本部長名の感謝状を贈った。人命救助活動による本部長感謝状は平成以降初めてで、14日に大河原署で贈呈式があった。

 同署によると、我妻さん親子は4月27日午後7時45分ごろ、町内の白石川堤防上を自転車で通過中、動物のようなうめき声がわずかに聞こえたため、孝一さんが懐中電灯を照らして辺りを見回したところ、川の水面から顔だけを出して溺れている80代の女性を発見した。

 孝一さんは土手から下りて119番通報。一刻の猶予もならない状況と判断し、藍斗君に貴重品や携帯電話を預けるや否や川に飛び込み、女性を川から陸上に押し上げて救助した。女性は低体温症で病院に搬送されたが、命に別条はなかった。

 藍斗君は女性の手を引っ張って陸上から援護。土手の上に1人残された芹玲奈さんは暗さと怖さで泣きながらも、現場の位置を把握できずにいたレスキュー隊に場所を教えるなど、親子3人の連携が奏功した。

感謝状と記念品を手にする我妻さん親子

 孝一さんによると、現場を当日通ったのは偶然だった。前日は雨で、川の水は濁って増水していたという。泳ぎに自信があった孝一さんは「水温は10度以下だったと思うが、救助中は全く温度を感じなかった。『必死』の意味が初めて分かった。一生の記念にしたい」と振り返る。

 藍斗君は「お父さんはやっぱりすごい人」とほほ笑んだ。志子田聡署長は「適切な判断と勇敢な行動、親子の連携プレーで尊い命が救われ、感謝したい」とたたえた。

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