地元住民 移住者に感化<秋保で商う 仙台・新天地の挑戦>(4)ジェラート・柴田耕太郎さん

 仙台市太白区の秋保地区にほれ込み、起業する人たちが増えている。ソーセージ店、革製品工房、北欧料理カフェなど業種は多彩。夏空の下、古くからの温泉地に新たな息吹を吹き込もうと新天地で商う人を訪ねた。(報道部・池田旭、高橋葵)

搾りたて牛乳を使ったジェラートを渡す柴田さん(右)

牧場2代目が7月に開業

 「移住者だけでなく、地元住民も頑張っていることを知ってもらいたい」

 秋保の観光を盛り上げる移住者に感化され、仙台市太白区の「秋保柴田牧場」2代目社長の柴田耕太郎さん(38)は、ジェラート店「KOMOREBI gelato(こもれびジェラート)」を7月8日に開業した。

 宮城県農業短大を卒業後、県畜産協会(仙台市宮城野区)に勤務。30歳を区切りに家業の牧場を継いだ。

 当初から、牧場の搾りたて牛乳を使いジェラートを販売したいと考えていた。チーズやヨーグルトと違い、ジェラートは地元農家が育てた果物や野菜などを使って地域の魅力をアピールできると思った。

 「息子のやることだし、反対はしない」。計画を打ち明けると、初代社長の父市郎さん(66)は賛同してくれた。

 2021年2月に準備に着手し、今年3月に牧場から600メートルほど西に店舗を完成させた。オープンすると早速、観光客だけでなく、集落の子どもからお年寄りまで足を運ぶ人気スポットになった。

搾りたて牛乳を使用

 搾りたての牛乳を使い、8~10種類のジェラートを作る。一番人気は濃厚な味わいが口の中に広がる「牧場ミルク」。地域の素材を生かそうと、秋保ワイナリー(太白区)の赤ワインを使ったジェラートの試作も始めた。地場産雪下ニンジンなど有機野菜を使った商品の構想も描く。

 「『ちょっと時間ができたから秋保でジェラートでも食べるか』ぐらいの気軽さで遊びに来てもらえる場所にしたい」と柴田さん。

 店の前には木製のベンチを用意した。秋保の自然を楽しみながら食べてもらおうという趣向だ。腰を下ろすと名取川と山々が望める。「新緑が芽吹く春の風景が一番のお薦め」。柴田さんは季節の移り変わりと、その時々に合ったジェラートを提供する店を目指している。

[メ モ]牧場ミルク、抹茶、ブルーベリー、プラムなど8~10種をそろえる。シングル420円。ダブル520円。午前10時~午後4時。火、水、木曜定休。仙台市太白区秋保町境野上戸49の1。

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