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(364)手をあげて山の水ゆく夏の終り/森川 光郎(1926年~)

 山中の沢か、山里の水路だろう。暑さの残る中を、勢いよく水が流れて行く。「手をあげて」はその躍動の表現であるが、それを見ている作者も歓喜で手を上げているようだ。吟行で出合った自然の生気がうれしくて仕方がないのだ。下五の字余りは、夏との惜別の余韻を感じさせる。作者には<滝道の明暗とほる水の声>の句も。…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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