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(365)秋や手に文鳥の来てすこしにぎる/斉藤志歩(1992年~)

 「秋や」と冒頭で詠嘆している。「にぎる」とは文鳥を握っただけでなく、その瞬間に秋を体感でキャッチしたということでもあろう。文鳥の綺麗(きれい)な羽の色、手乗りのかわいらしさ。秋は暑過ぎず寒過ぎず、季節の自己主張としては控えめながら誠に美しい時季。秋の特質を文鳥に看取した感覚にハッとさせられる。いろ…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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