(375)嬰生まるはるか銀河の端蹴つて/小澤 克己(1949~2010年)
「嬰(えい)」とは生まれて間もない赤ちゃんのこと、「生まる」は生まれるの古語的な表現です。文は倒置法で、銀河の端を蹴って赤ちゃんが生まれてきたという意味でしょう。人になる前の魂のありかに思いをはせた…
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