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(370)花野踏む間も幼子に死は育つ/春日 石疼(1954年~)

 「花野」は秋草の色とりどりに咲き乱れた野原のこと。そこで遊ぶ幼子は愛らしくかわいい。天使のような前半に対し、後半に「死は育つ」と言い切る。非情なほどの措辞だが、真理である。生あるものには寿命があり、いわば人は生まれた時から死に向かって育っている。花野は華やかさとともに、どこか寂しさも感じさせる。有…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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