デスク日誌(9/23):終戦記念日

 77回目の終戦記念日が終わった。

 本当なのか、眉唾なのかは分からない。大学生のころ、母から父が「戦争に行ったんだよ」と一度だけ聞いた。「学徒出陣で上海に行って、中国人と同じ格好をして偽札をばらまいていたらしい」とも。なぜ、そんな話になったのか全く覚えていないし、その時は特に感情も動かなかった。

 1943年に始まった学徒出陣。当時の父は20歳を超えたぐらい、戦地に行ってもおかしくはない年齢だ。在籍していた大学のホームページによると計4603人が出陣し、324人が戦死したとあった。

 父との関係性は希薄だった。両親は自分が1歳になるころ離婚。その後、父が亡くなるまで一度も会うことはなかった。自分の中の父は数枚残された写真の中にいる人で、特別な感情を抱いたことはなかった。

 母も鬼籍に入り、父の親戚筋とも付き合いがないため真偽は確かめようもない。だが、父の亡くなった年齢に近づいてきたせいなのか、8月のこの日が特に気になるようになった。そのうちに足跡をできる範囲で調べてみようかな、と思い始めている。
(メディアセンター次長 鈴木幸紀)

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