「二十歳の集い」「二十歳を祝う会」… 東北の市町村8割、成人式の名称変更
成人年齢が本年度から18歳に引き下げられたことを受け、東北6県の全227市町村の約8割が「成人式」の名称を変更したことが河北新報社の取材で分かった。ただ、成人式の対象年齢を18歳からに引き下げた自治体はなく、逆に対象年齢を引き上げた自治体もあった。
「二十祭」個性的な名前も
各県の成人式開催状況は表の通り。計188市町村(82・8%)が式典の名称変更を決めた。
新名称は「二十歳(はたち)の集い」「二十歳を祝う会」などが多い。中には「二十祭(にじゅっさい)」(秋田県小坂町)、「二十歳の輝き式典」(宮城県南三陸町)など個性的な名称に変えた自治体もある。一方、「住民アンケートで変更の必要がないとの回答が多かった」(八戸市など)として「成人式」など従来の名称を継続するところも39市町村あった。
対象年齢は二極化した。青森、岩手、宮城、福島4県では計8市町村を除き、従来通り開催日時点で19、20歳が対象。一方、秋田、山形両県は8~9割の市町村で20、21歳が対象だ。
秋田、山形両県は以前から雪で交通機関が乱れがちな冬季を避け、進学や就職で地元を離れた人が帰省しやすいお盆や春の大型連休に開催。対象年齢も飲酒可能な20、21歳の市町村が元々多かった。
コロナによる中止ゼロ
18歳成人を見据え、両県の自治体の多くは数年前から住民アンケートなどを通じて対象年齢などを検討。「式典が飲酒の機会になる」(にかほ市)などを理由に、これまで19、20歳が対象だった計12市町村が20、21歳に引き上げた。
コロナ禍による開催の中止や延期は、続出した2020~21年度と異なり本年度中の中止は各県で皆無の見通し。延期は今夏の開催を23年1月に変更した福島県磐梯町、大玉村の2町村にとどまる。
年末からコロナ感染の流行「第8波」が続いていることから、仙台市などは「3密」を避けるため、前回に続いて式典の2部制を予定。花巻市などは抗原検査キットを事前に参加者に送付することにしている。
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