(579)通夜の家田植えの話まぜこぜに/武田伸一(1935年~)
葬儀の前夜、お通夜の席では家族や親戚、親しい知人が集まり、棺(ひつぎ)の故人を守ります。長い一晩ですから、亡くなった方の懐かしい話はもちろん、自分たちの近況や雑談と話の種は尽きません。この句はちょうど田植えの時期。蝋燭(ろうそく)を灯(とも)しながらも、もう植えたか、そっちはいつか、あの頃はこうだ…
関連リンク
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