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震災前の志津川紹介する「なつかしマップ」作成 宮城・南三陸の復興みなさん会

 南三陸町の一般社団法人「復興みなさん会」が、東日本大震災で被災する前の同町志津川地区の街を紹介する「志津川なつかしマップ」を作った。震災伝承や住民同士の交流に活用してもらおうと、町内の災害公営住宅などに配布した。

完成した地図を披露する復興みなさん会のメンバー

「伝承や住民同士の交流に活用を」

 地図には南北に流れる八幡川を中心に、かつて並んでいた商店や飲食店が「正座して食べる駄菓子屋さん」「川にせり出している」といったコメントと共に書き込まれている。「十日町」「中瀬町」などの地名とその由来も伝える。

 みなさん会が昨年春、町内の高台団地の住民と開いた2回のワークショップでの思い出話を参考に、会のメンバーで上山八幡宮禰宜(ねぎ)の工藤真弓さん(50)がイラストを描いた。国の休眠預金からの補助金などを活用し、A3判を中心にA1判、A0判の3サイズ、計約600部を印刷した。

 A0判の地図を町内の災害公営住宅と震災伝承施設「南三陸311メモリアル」に贈り、各集会所や館内に飾られた。町内の小中学校や公共施設にも贈る。

 代表の後藤一磨さん(75)は「震災で街がどう変わったのか伝える時や、住民同士で思い出を語り合う時に使ってほしい」と話す。

 A3判の地図は上山八幡宮の社務所で配っている。現在の地図を描いたクリアファイル付きで、重ねて街並みを比べることもできる。町民無料、町民以外は1部500円。連絡先は上山八幡宮0226(46)3453。

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