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(602)ぶどうより柔らか雨蛙のおなか/神野紗希(1983年~)

 雨蛙(あまがえる)はとっても可愛(かわい)い。雨が降りそうになると鳴き始める。言葉だけ見るとこの句も可愛らしいのだが、ひっくり返して雨蛙のおなかをつついているというのはなかなか特殊な状況でもある。理科の授業の解剖だとすると、おお、生きながら腹を裂くカエルをこんな風(ふう)に詠むなんて!とゾクゾクし…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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