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伝統の食文化を発信 牡鹿鯨まつり 振る舞いや舞台、にぎやか

ステージでは保存会による鮎川七福神舞などが披露された
炭火焼きの無料試食には開始時刻前から長蛇の列

 石巻市牡鹿地区の捕鯨文化の発信や、海難事故者の慰霊と鯨霊供養を行う「牡鹿鯨まつり」が20日、牡鹿地区拠点エリア「ホエールタウンおしか」であった。

 会場ではクジラの炭火焼き約1500食が振る舞われた。ツチクジラ約100キロを市牡鹿稲井商工会と牡鹿漁協の女性部員や市職員らが協力して調理。配布開始前から大勢の人が並び、鯨肉に舌鼓を打った。

 展示捕鯨船「第16利丸」前のメインステージでは、地元の保存会による鮎川七福神舞や、鮎川小の銀鱗太鼓などが披露されたほか、広場ではクジラの竜田揚げや鹿肉バーガーなど、牡鹿地区ならではの食材を提供する出店も並んだ。夜には花火約350発が打ち上げられた。

 斎藤富嗣実行委員長(63)は「昨年から多くの人が集える場所で開催できるようになった。一度地元を離れた人たちにも、鯨まつりが古里に戻るきっかけにしてもらえている。地域に感謝しつつ、これからも続けていければ」と話した。

 塩釜市の会社員千葉泰幸さん(53)は「牡鹿には5年ほど前にキャンプに訪れたが、鯨まつりは初めて。鯨肉を久々に食べた。道路も整備され、アクセスしやすくなった印象だ」と話した。

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