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演者と会場一体に 東松島で「とっておきの音楽祭」 交流に貢献、17回目で休止

会場が一体となったフィナーレのステージ

 あらゆる人が音楽を通じて垣根なく交流するイベント 「とっておきの音楽祭in東まつしま」(実行委員会主催)が24日、東松島市コミュニティセンターなどで開かれた。音楽祭は運営環境の変化などから今後休止するため、17回目の今回が休止前最後の開催。「みんなちがって みんないい」を合言葉に、合唱や楽器演奏などジャンルを超えたステージが会場一体となって繰り広げられた。

 32の個人・団体から約320人が出演。コミュニティセンターの野外ステージやホール、子育て支援センター前の計3カ所に会場が設けられた。赤井小の「赤井いぶき太鼓」で開幕し、出演者たちが美しい歌声や音色を披露した。フィナーレでは出演者に加えてスタッフ、聴衆が音楽祭のテーマ曲「オハイエ」を手話を交えて歌った。

 社会福祉法人夢みの里が運営する事業所の利用者らは合唱でステージに立った。阿部江里子さん(44)は「これまでも参加したことがあり、最後と聞いて『出たい』と思った。緊張したけど、天気が良くて楽しく歌えた」と笑顔だった。

 音楽祭は2005年に始まり、東日本大震災が起きた11年も開催。20、21年は新型コロナウイルスの影響で中止し、昨年規模を縮小して復活した。実行委は企業などに運営資金の協力を募る際に1件ずつ訪ねて趣旨を伝えてきたが、コロナ禍で訪問での依頼が難しくなり、スタッフの減少などもあって休止を決めた。

 今年は原点に帰ろうと、スタート時の会場だったコミュニティセンターを会場に選んだ。

 実行委は解散せず、今後も音楽を通じた小規模なイベントを継続する。

 本田和彦実行委員長(66)は「19年皆さんに支えてもらい、障害のある方のパフォーマンスに力をもらった。これからもミニライブなどを通して地域の方や障害者、お年寄りと交流を図っていきたい」と語った。

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