(737)ガラス窓壊れてしまふよい天気/富澤赤黄男(1902~1962年)
季語のない無季の句ですが、空の晴れ渡った爽やかな日が思い浮かびます。天気が良すぎてガラスが壊れてしまった、という空想の句とも読めますし、何かの理由で窓が割れてしまったけれど、それはそうとしてなんて良い天気なのだろう、と意味を分けて受け取ることもできます。窓は内と外を隔てるために人工的に作られた物で…
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