(738)よぎるものなきはつふゆの絵一枚/生駒大祐(1987年~)
初冬は、立冬からのほぼ1カ月間で、寒さに向かい、徐々に冬の気配となってゆく頃。画廊の窓に飾られている絵だろうか。通る人もいない「絵一枚」は寂しげだが、ひらがなで書かれた「はつふゆ」の響きが美しい。この絵に何が描かれているのかは分からないが、まるで作者自身が絵になって外側の世界を見ているようだ。実は…
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