東日本大震災と能登半島地震 過去、現在から未来考える 震災遺構・門脇小で特別展 31日まで
石巻市門脇町4丁目の市東日本大震災遺構「門脇小」で、震災や能登半島地震に関連した写真や作品を展示する特別展「ときのながれ-2024」が開かれている。被災地の過去や現在を見つめ、未来について考えてもらう。31日まで。
3部構成で、写真や絵はがき、復興のプロジェクトで制作された作品など計103点を展示する。
地域の過去を見つめる第1部では、同市のNPO法人石巻アーカイブが保存する明治から昭和の北上川河口や日和山などの写真の絵はがき計15点を紹介。河口の一部を埋め立てて住宅地ができ、日和大橋が架かるまでの様子が分かる3枚などもある。
第2部は震災に焦点を当てた。被災した市内の写真や田代島獅子舞保存会が所有する震災で壊れた獅子頭、津波に遭った着物で作ったパッチワーク作品などを飾る。門脇小を震災遺構として保存する際に解体した2、3年生の教室にあった「先生の机の引き出し」も初めて展示。真っ黒に焦げたものもあり、津波火災の恐ろしさを伝える。
第3部は能登半島地震の被災地に派遣された市職員が、現地で撮影した写真41点を紹介。避難所の様子や陥没した道路などから被害の大きさが分かる。
企画した市震災伝承推進室の学芸員高橋広子さん(49)は「震災を経験し、小さなことでもまず始めてみる大切さを学んだ。災害があった時に自分にできることは何かを考え、行動に結びつけるきっかけにしてほしい」と語った。
午前9時から午後5時までで、最終入館は午後4時。入場料は通常の入館料のみ。連絡先は推進室0225(95)1111(内線4343)。
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