学童机に地元産の木のぬくもり 石巻・山大が天板作成 交換作業、6年生も 飯野川小
石巻市潮見町の住宅資材メーカー「山大」は、自社ブランドの県産杉材「宮城の伊達な杉」を使った学童机の天板を制作し、飯野川小(児童144人)で15日、6年生と一緒に交換作業を行った。従来の天板より軽く、6年生は「後輩には大切に使ってほしい」と期待した。
天板は縦40センチ、横60センチ。今まで天板に使われてきたベニヤ板などより非常に軽い。作業には6年生22人が卒業制作の一環として参加。山大社員とドライバーで天板のねじを一本一本しっかり締め、新6年生に引き継ぐ机30脚の天板を交換した。古い天板は山大が本棚などに加工し、飯野川小に贈る予定。
6年の生出飛悠雅(ひゅうが)君(12)は「前の机より軽い。天板がどうやって作られているのか気になった。新6年生には楽しく大切に使ってほしい」と語った。
飯野川小のある河北地区は山大創業の起源となった植林を始めた地。昨年制定した、木材のぬくもりと笑顔あふれる社会に貢献する「山大フィロソフィー」に基づいた取り組み。
国産木材の利活用を推進する「株式会社e2m」(神奈川県)と協力し、柔らかい杉材の強度加工に力を入れた。耐候性を持つ特殊な樹脂を浸透させ、傷や腐食にも強くした。きれいな状態をより長く保つことができる。
飯野川小の卒業生でもある高橋拓宏企画広報室長(53)は「地元産の木のぬくもりに触れ、勉強も遊びも頑張ってほしい。今後は教材メーカなどと協力し、県産杉を使った天板を増やしていきたい」と話した。
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