「観光元年に」 東松島市長、意欲的 遊覧船の新航路、11月道の駅開業
東松島市の渥美巌市長は5日の定例記者会見で、11月開業予定の道の駅や宮戸地区と松島町を結ぶ遊覧船の新規就航などを踏まえ「観光事業に力を入れ、本年度を東松島の『観光元年』にしたい」との意気込みを示した。
昨年1年間に市内の施設やイベントに訪れた観光客は約109万人で、前年から約20万人増えた。宿泊者数は約14万人で、約4万人増。市は新型コロナウイルス5類移行による各種イベントの本格再開が観光客の増加につながったと見る。
コロナ前の約102万人は上回ったものの、東日本大震災前2010年の112万人には達していない。市は各種観光資源への誘客に力を入れる構え。
18年に開設した同市宮戸のトレッキングコース「宮城オルレ奥松島コース」は23年度、酷暑が影響して利用者が4727人と伸び悩み、過去最少を記録した。
ただ、インバウンド(訪日客)誘致にはつながっているとみられ、国外利用者は341人で、過去最多だった18年度の245人を大幅に上回り、記録を更新した。台湾のトレイルコース「淡蘭古道(たんらんこどう)」との相互交流を図る協定の締結や、5周年記念イベントなどが誘客を後押しした。
今後の観光イベントとしては、滝山公園で7日、恒例の「滝山桜まつり」が開かれるほか、「東松島夏まつり」が8月24日、航空自衛隊松島基地の航空祭が25日に開催される予定。渥美市長は「目玉の観光イベントへの観光客誘致をしっかり進めるなど『観光元年』にふさわしい事業に取り組んでいく」と話した。
記者会見では、台湾東部沖で発生した地震を受けて4日、市役所など市内15カ所に募金箱を設置したことが発表された。渥美市長は「台湾には震災時に多大な支援を頂いた。市として可能な限り応援したい」と述べた。
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