(876)げんげ田にころがっていた泣いていた/坪内稔典(1944年~)
耕作前の田に広がるピンクの花がげんげで、れんげ草とも言います。げんげ田で転がり泣いていたのは誰なのか、を考えると面白い句です。俳句は基本的に一人称で読むことが多いので、作者だとも、共感した読者の私自身が泣いていたとも読めます。しかし「ころがっていた泣いていた」という過去形が描写に客観性と距離を持た…
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