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(871)われもまたこぼれゆくもの四月の木/川口真理(1961年~)

 「こぼれゆくもの」とは何だろうか。人の身体の約60%は水分でできているという。ならば、水は私であり、私は水だ、とも言えるのではないか。思えば、涙も「われ」からこぼれ落ちる水である。感情が込み上げて涙が流れるとき、「われ」の一部がこぼれているのだ。一方、思い切った措辞の「四月の木」もとてもみずみずし…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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