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「ひょうたん揚げ」緑になりました 阿部蒲鉾店とイービス藻類産業研究所が共同開発 磯の香りふわり

「杜のひょうたん揚げ」(左)と定番の「ひょうたん揚げ」

 阿部蒲鉾(かまぼこ)店(仙台市)とイービス藻類産業研究所(宮城県石巻市)は25日、豊富な栄養素を含む微細藻類「ナンノクロロプシス」を衣に混ぜた「杜のひょうたん揚げ」を発売した。杜の都の初夏を彩る仙台・青葉まつりと共に誕生し、片手で食べられる気軽さが人気の名物に、磯の香りがふわりと漂う緑色の新商品が仲間入りし、40回目を迎える今年のまつり(5月18、19日)を盛り上げる。

 新商品は球状のかまぼこをナンノクロロプシスの粉を混ぜた衣で揚げ、2個を串に刺して1本400円で販売する。見た目は鮮やかな緑色。甘めの衣はサクッとした食感、かまぼこはふんわりとした口触りで、磯の香りがほんのりと鼻を抜ける。青葉区中央2丁目の本店でのみ、5月19日まで数量限定で提供する。

 イービス社は微細な藻類の生産・販売を手がける。ナンノクロロプシスはビタミンやミネラル、アミノ酸など61種類の栄養素を含む植物プランクトンで、養殖魚や家畜の飼料、化粧品の原料などに使われている。

 ひょうたん揚げは、1985年の第1回青葉まつりに合わせて発売された。40回目の記念商品を検討していた阿部蒲鉾店が、緑色のひょうたん揚げの製造を企画し、イービス社に開発協力を要請したという。

 阿部蒲鉾店の阿部賀寿男社長は「杜の都の新緑を感じながら味わってほしい」とPRし、イービス社の寺井良治社長は「栄養豊富な藻を食べる文化を広めるきっかにしたい」と語った。

 初日に買い求めた泉区の会社員阿部菜月さん(29)は「爽やかな磯の香りが口に広がる。かまぼこの味もしっかりしていて、おいしい」と笑顔を見せた。

 本店の営業時間は午前10時~午後6時。

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