(954)海月(くらげ)など眺めてをりて遅れけり/前田攝子(1952年~)
水族館の薄暗い水槽には、外の社会とは違った異世界のようなゆったりした時間が流れている。中でも海月は水中をゆらゆらと浮遊し、眺めていると時間を忘れ不思議な感覚になる。「遅れけり」は、約束の時間に遅れたのだろうか? いや、作者は自身が社会の時間感覚から逸脱しているように感じたのだろう。むしろその遅れる…
関連リンク
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