(949)ビーチパラソルの私室に入れて貰ふ/鷹羽狩行(1930~2024年)
海水浴シーズン。砂浜に立ち並ぶビーチパラソルは、さながら一つ一つが私室のよう。色とりどりのビーチパラソルの感じが出ている。日陰のありがたさ、ちょっとした秘密基地に入れてもらうワクワク感。五・七・五のリズムで無理やり読むと「ビーチパラ・ソルの私室に・入れて貰ふ」となるが、こういうリズムは「句またがり…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。