石巻で働く意義、複数企業で体験 学生10人、新聞編集作業やホテルで接客など
県内の複数企業のインターンシップ(就業体験)を短期集中で実施し、地元就職につなげる県事業「みやぎむすび『つめあわせインターン』」が8月26~30日、石巻市内で行われた。参加した学生たちは東日本大震災からの復興に関連したさまざまな業種の仕事を体験し、実際に働くイメージを膨らませた。
県内各地で実施する全4回の第2弾で、県内外の学生10人が石巻観光協会や石巻商工信用組合、水産加工会社「布施商店」など7社を回った。
29日はそのうち5人が石巻グランドホテルを訪問。客室など館内を見学し、あいさつやお辞儀の仕方といったビジネスマナーを学んだ。レストランでは接客も体験し「いらっしゃいませ」とあいさつして利用客を出迎えた。
ホテルの小野寺夢津子専務は「学生たちは意欲的でポテンシャルが高い。希望を持って、なりたい自分になってほしい」と期待した。
28日は三陸河北新報社で整理記者から新聞の編集作業について説明を受けたほか、街中で「石巻の魅力」をテーマに取材して記事を書く体験もした。
同市出身で東北学院大3年の佐伯ゆめさん(20)は「視野が広がり、仕事に対する思いも深まった。石巻は震災からの復興が魅力だと感じた。漁業も就職の選択肢として考えたい」と話した。
仙台市出身で高崎経済大3年の大村和輝さん(20)は「大手企業と違い、石巻では人との関わりの近さを感じた。ホテルや新聞社は就職先として考えていない分野だったが、新たな発見があった」と強調した。
復興の現状に関心があって応募したという茨城県出身で宇都宮大3年の杉山翔(かける)さん(20)は「石巻は被災地の負のイメージが強かったが、力強く前を向いているポジティブな印象を持った。防災分野の仕事に就きたい」と力を込めた。
つめあわせインターンは9月2~6日に残り2回が仙台市で実施される。
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