(996)御来迎(ごらいごう)彼の世の我に手を振りぬ/広渡敬雄(1951年~)
登山の楽しみの一つに御来光を見ることがあるが、この句に詠まれているのは「御来迎」で、作者の解説に「高山の頂上で日の出、日没の時、太陽を背にして立つと自分の影が前面の霧に映り阿弥陀仏が光背を負って来迎…
関連リンク
- ・(995)束ねるに短き髪よ涼新た/越智友亮(1991年~)
- ・(994)鹿鳴いて峠に星のあつまりぬ/亀井雉子男(1946年~)
- ・(993)西瓜切る少年兵のいない国/神野紗希(1983年~)
- ・(992)火のなかのものよく見えてちちろ虫/大木あまり(1941年~)
- ・(991)秋来ぬと目にさや豆のふとりかな/大伴大江丸(1722~1805年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。