(991)秋来ぬと目にさや豆のふとりかな/大伴大江丸(1722~1805年)
言うまでもなく藤原敏行の<秋来ぬと目にはさやかに見えねども風のおとにぞおどろかれぬる>のパロディー。「目にはさやかに」と「さや豆」がかけてある。句意としては、さや豆(大豆など)が膨らんできたことで、…
関連リンク
- ・(990)山あげの街水清し山清し/鈴木美江子(1939年~)
- ・(989)よく歩く野分の雲と思ひつつ/森賀まり(1960年~)
- ・(988)銀河ゆらぐ立てば絶食の膝頭/若生鷗子(1921~1958年)
- ・(987)鬼やんま飛ぶ病室や山近く/村上昭夫(1927~1968年)
- ・(986)乗機降下みるみるひとは色鳥に/栗林浩(1938年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。