(992)火のなかのものよく見えてちちろ虫/大木あまり(1941年~)
ちちろ虫はコオロギの別名です。鳴き声からその名が付いたといいますが皆さんにはどう聞こえるでしょうか。あちこちの草むらから虫の声が聞こえ、近くでは何かを燃やしているようです。家の不用品か農作業の枯れ草…
関連リンク
- ・(991)秋来ぬと目にさや豆のふとりかな/大伴大江丸(1722~1805年)
- ・(990)山あげの街水清し山清し/鈴木美江子(1939年~)
- ・(989)よく歩く野分の雲と思ひつつ/森賀まり(1960年~)
- ・(988)銀河ゆらぐ立てば絶食の膝頭/若生鷗子(1921~1958年)
- ・(987)鬼やんま飛ぶ病室や山近く/村上昭夫(1927~1968年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。