(999)ふるさとの水をのみ水をあび/種田山頭火(1882~1940年)
山頭火は自由律の俳人。その生涯には、母の自殺、実家の没落、酒による失態など、彼を故郷から離れて放浪の旅へと駆り立てた苦しい状況があった。山頭火にとって「ふるさと」は懐かしさとともに、深い後悔や疎外感…
関連リンク
- ・(998)まなぶ子どもはたらく子ども鱗雲(うろこぐも)/南十二国(1980年~)
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- ・(996)御来迎(ごらいごう)彼の世の我に手を振りぬ/広渡敬雄(1951年~)
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- ・(994)鹿鳴いて峠に星のあつまりぬ/亀井雉子男(1946年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。